交通政策について

JR奥羽本線の山形―蔵王間に新たな駅を開業したいと考えています。

山形市南部地区の中でも特に南沼原地区は、現在の山形市の中で過疎化の進んでいない人口集積地区です。しかし、この地域で課題となっているのは公共交通機関です。

鉄道だけでなく、路線バスやコミュニティバス、タクシー等の2次交通を含めた各拠点を結びつけ、南沼原エリア全体の利便性を高めます。

駅を作ることだけが目的化して、ぽつんと無人駅を作っても、鉄道を利用する人だけが訪れる場所になってしまいます。駅が「鉄道利用する人だけが利用するところ」というイメージを払拭し、鉄道利用者以外も訪れるような駅が必要です。駅を中心に街を発展させる必要があります。

そのためには、駅に鉄道以外の要素を盛り込む必要があります。新駅開業の際に付与できる付加価値は何でしょうか。私は、新駅には「日本一」という付加価値が必要だと考えています。

山形県で2015年に開業した「天童南駅」は、イオンモール天童やモンテディオ山形のホームスタジアム(NDソフトスタジアム山形)の最寄り駅であることから開業以来多数の利用客で溢れています。一方で、ICカードSuica未対応であり、あらかじめ紙の切符を買うか駅到着時に現金精算が必要となり、利便性には課題を残しました(2024年春以降にICカードが利用可能となる予定)。また、駅自体は無人駅でほかの施設や店舗との直接のつながりはありません。

日本一というと「最北端」の駅や利用者数日本一など、数字としての日本一がイメージされるかもしれません。例えば最北端の駅はイメージされる通り、JR北海道の稚内駅、ちなみに最南端は沖縄モノレール赤嶺駅です。地理的な日本一については山形市内で実現するのは困難です。

また、駅名についても日本一長い駅名と短い駅名が挙げられますが、文字数でいうと日本一長い駅名は17文字です。短い駅名の方は言うまでもなく1文字。三重県の県庁所在地にある「津駅」が挙げられます。

なお、つい最近2021年1月1日には新たな日本一の駅が誕生しています。富山県富山地方鉄道「トヨタモビリティ富山Gスクエア五福前(五福末広町)」という記号も含めて25文字、読みで32字という長い文字。会社名が入ったりかっこ表記が入っていたりとずるいイメージはありますが、れっきとした日本一です。

現実に新駅の駅名で32文字を超えるのはかなり厳しいところですが、他の要素で日本一を狙うことは可能であると考えています。

南沼原地区に「日本一」があるのかと疑問を持つ方が多いと思います。しかし、「日本一」を作ってしまえばいいと私は考えます。

例えば、「日本一の玉こんにゃくを出す店舗」を駅に併設する。通常玉こんにゃくは1串に3,4個玉こんにゃくが刺さっていますが、とても長い串にこんにゃくを10個も刺せば日本一の玉こんにゃくを出す駅の完成です。考えただけでも食べにくいのは間違いないですが、話題性抜群です。

店舗というと駅前にあるものというイメージがあるかと思いますが、駅自体を店舗にして、鉄道を利用しない方も訪れるところにしたい、私は「駅は鉄道を利用する人だけが訪れる」という印象をなくしたいと考えています。

すでに山形県にも高畠駅という温泉が併設された駅があります。このような普通駅にはないような施設をおくことで話題性を作ることも可能です。

例えば、「駅名を奇抜」にする。

秋田県には「井川(いかわ)さくら(さくらは平仮名)」という駅があります。所在する井川町が駅の近くに有名な桜の名所があることに由来してつけられた駅名です。人の名前のような駅名としてメディアやネットで取り上げられることが多く、駅名を擬人化する方法も効果的です。

新駅の駅名も例えば単に漢字で「山形南」駅とするのではなく、みなみを平仮名にすることで「山形みなみ」と少し人の名前風になります。

山形県にも駅名改称で「さくらんぼ東根駅(旧蟹沢駅)」や「茂吉記念館前駅(旧北上ノ山駅)」が誕生した前例もあるため、少し奇抜な駅名も実現可能であると思われます。

新駅開業は開業時にメディア等に取り上げてもらえるため、様々な日本一獲得のチャンスでもあります。たとえ小さな日本一だとしても、日本一の要素が多数あることで話題性獲得、観光客誘致につなげるチャンスとなります。駅の開業により南沼原地域の価値向上とともに、「おらだのまちに日本一の駅がある」ということで、地域の自慢を増やしまちの活性化に繋げてまいります

小さな日本一だとしても日本一の要素が多数あることで、これから新しく作るものに無限の可能性があります。